第95回日本細菌学会総会

セッション情報

ワークショップ

[W1] ワークショップ1
細胞膜で躍動するタンパク質複合体の意外な素顔

2022年3月29日(火) 14:30 〜 16:30 チャンネル1

コンビーナー:小嶋 誠司(名古屋大学),南野 徹(大阪大学)

細菌を始め様々な生き物の細胞膜では、複雑で重要な生命機能が発現している。それらの機能発現に関わる膜タンパク質複合体の多くは細胞膜内外に形成されるイオンの電気化学ポテンシャル差(イオン駆動力)をエネルギー源として作動し、環境変化に応じてそれらの機能が自律的に制御される。近年、細菌ではこれら膜タンパク質複合体の立体構造が次々に解き明かされ、その意外な機能発現メカニズムが原子レベルで明らかになりつつある。また豊富なゲノム情報と構造情報を組み合わせた比較から、解析の進んでいる既知の膜タンパク質には思いもよらない機能ドメインが見出され、細菌から哺乳類に至るまで広く保存されているチャネルタンパク質の祖先型について考察できるようになってきた。本ワークショップでは、ゲノム情報を駆使し、最新技術を含む様々な手法を駆使して明らかになってきた意外な膜タンパク質の素顔(作動機構)を紹介したい。