第95回日本細菌学会総会

講演情報

学会企画 中・高校生研究発表セッション

[JRS] 中・高校生研究発表セッション

2022年3月29日(火) 14:30 〜 19:25 チャンネル3

コンビーナー:河村 好章(愛知学院大学),寺尾 豊(新潟大学),垣内 力(岡山大学)

[JRS-17] 季節と気象の変化による川の水質と細菌の変化

井上 真綾,塩崎 紘己,波能 陽香,吉田 光,鈴木 聖人,高橋 羚 (北海道函館中部高等学校)

我々は,昨年度,身の回りの細菌はどのような環境を好むのかということを目的として実験を行った.今回は,昨年の継続実験として季節と気象の環境の変化に焦点を当てて,川の水質と細菌の変化を調べた.研究方法としては,北海道函館市亀田川の水を2か所から採水した.パックテストと寒天培地による細菌の増え方や種類の調査を行った.我々は,参考文献から菌は高温多湿な気象を好むと考え,夏の方が細菌の増え方も大きく,種類も多いのではないかと予想した.採水一回目(7月27日実施)の水質調査結果は,採水ポイント1-1(海より遠いポイントの川岸側)の水質データが他のデータと比べて高かった.また,1-1と2-1(海より近いポイントの川岸側)のCODが他の二つのデータよりも高かった.1回目の培養については,まず白い膜が出てきて,数日後に黄色い膜が広がっていくという傾向が見られた.また,昨年は見ることができなかった黒や紫のコロニーも発見できた.採水2回目(8月23日実施)の水質調査結果は,1-1のCODが他と比べて高かった.2回目の培養については,最初は全体的に透明であるが,一部小さな膜があった.その後白い膜の部分が拡大し,一部分に黄色い点があった.採水3回目(9月21日実施)の水質調査結果は,1-1のCODが他と比べて高かった.3回目の培養のまとめとしては,最初は全体的に透明であるが一部白い気泡や膜があった.その後白い膜や一部分に黄色い部分が出てきた.考察として,全体的に白い膜が時間の経過とともに,拡大していたことより,微生物が増加したことが考えられる.今後も季節ごとにサンプリングを継続していく予定である.