[JRS-18] 乳酸菌でも競争的排除は起こるのか?
種間競争とは,異種個体群間において,食物や生活空間,光や水など,共通の資源をめぐって競争が起こり,生活上の要求が似た種の間では,一方の種が排除される競争的排除が行われる,というものです.以前,テレビでヨーグルトを混ぜて食べているのを見て,乳酸菌でも種間競争が起こるのかと疑問に思いました.今回は,種間競争が起こって一方の乳酸菌のみ生き残るという仮説を立てました.そこで,それを確かめるために次のような実験を行いました.乳酸菌は,糖から乳酸を生成する細菌の総称で,主に乳製品に含まれ,数多くの種類が見つかっており,その中にグラム陽性桿菌とグラム陽性球菌が存在します.グラム陽性桿菌とグラム陽性球菌の2種類を培養し,混ぜ,乳酸菌がどのように変化するのかを観察しました.昨年度こちらで発表した際に頂いたアドバイスを中心に,前回とは条件や手順を変えて今回の実験を行いました.