The 95th Annual Meeting of Japanese Society for Bacteriology

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[ODP21] 5. Pathogenicity -a. Adhesins and colonization factors

[ODP-103] Prevalence and Divergence of intimin/Tir/TccP Variants in Escherichia albertii

Tadasuke Ooka1, Naoko Imuta1, Tetsuya Hayashi2, Junichiro Nishi1 (1Grad. Sch. Med. Dent. Sci., Kagoshima Univ., 2Dept. Bact., Grad. Sch. Med. Sci., Kyushu Univ.)


【背景と目的】Escherichia albertii(EA)は,2003年に新たに命名された新興下痢症起因菌である.既報のEAのほとんどは,腸管出血性大腸菌(EHEC)や腸管病原性大腸菌(EPEC)の共通病原因子であるlocus of enterocyte effacement(LEE)領域にコードされたIII型分泌系を保有することが示されている.公共データベース上には243株のEAゲノム配列が登録されているが,これらの株に関して,LEE領域や関連する病原因子の解析は行われていない.本研究では,243株について,LEE領域に存在し,宿主細胞との強固な接着(attaching and effacing lesion; AE lesion)に関わるintiminとTir,そしてTirタイプによってAE lesion形成に必要となるTccPについて詳細に解析した.
【方法】243株のEAゲノム配列に対し,既知のintimin(37 subtypes), Tir(2variants),TccP(3 variants)のアミノ酸配列をqueryとしてtblastn解析を実施し,保有の有無と型別,配列比較を行った.
【結果と考察】intiminは241株に存在し,そのうち224株が既知のsubtypeのいずれかであり,残りの17株には新規subtypeが3種類と既知subtypeのvariantであった.また,EAに最も多いsubtypeはσ1(sigma1)[62株]であり,EHECやEPECでは検出頻度が少ないタイプであった.Tirは241株に存在し,5種類のvariants(V1-V5 )に分かれ,その内訳はV1 (51株), V2 (21株), V3(47株), V4(10株), V5(112株)であった.そのうち,V1とV2の72株はTccP依存性にAE lesionを形成するvariantであり,うち71株がTccPを保有していた.また,V3~V5の169株はTccP非依存的であるが,うち144株がTccPを保有し,TccP依存的・非依存的な経路でAE lesionを形成することが示唆された.