The 95th Annual Meeting of Japanese Society for Bacteriology

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[ODP22] 5. Pathogenicity -b. Toxins, effectors and physically active substances

[ODP-137] Elucidating the role of Drp35 in Staphylococcus aureus

Maaya Sasaki1, Vishal Gor2, Kazuya Morikawa2 (1Sch. Med. Sci., Univ. Tsukuba, 2Fac. Med., Univ. Tsukuba)


黄色ブドウ球菌はヒト鼻腔に常在するグラム陽性菌であり,日和見感染の主要な要因であるが,時に重篤な感染を引き起こす.黄色ブドウ球菌の環境および宿主内のストレスへの高い適応力は,自身の感染に大きく寄与している.黄色ブドウ球菌において,細胞壁合成阻害型抗菌薬および界面活性剤に応答して薬剤応答タンパクDrp35(Drug responsive protein 35kDa)が発現することが先行研究で示されている.また,Drp35がラクトナーゼ活性を持つことや,drp35欠損株ではバシトラシン感受性が増加することが併せて示されているが,Drp35の生理的機能に関しては未だ不明瞭なままである.当研究室ではDrp35と黄色ブドウ球菌の病原性との関連を表現型アッセイおよび生物学的アッセイにより検証し,drp35欠損株において複数の病原因子の発現が変化することを実証した.黄色ブドウ球菌におけるDrp35の病原因子発現への関与は,細胞壁ストレス下における黄色ブドウ球菌の新たな病原性制御の可能性を示唆している.