The 95th Annual Meeting of Japanese Society for Bacteriology

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Sponsors Webinar

[SW2] 共催企業ウェビナー2

Tue. Mar 29, 2022 12:00 PM - 1:00 PM Channel 3

Chair: Shinsaku Sakurada(Medecal Assist Clinical medicine Co. Ltd.)

Co-Sponsor: Medecal Assist Clinical medicine Co. Ltd.

[SW2] COVID-19: Challenges in crisis responses at airport quarantine

Shinsaku Sakurada (Medecal Assist Clinical medicine Co. Ltd.)

検疫の歴史は14世紀のヨーロッパにおけるペストの大流行に始まる.歴史上パンデミックの発生には,大帝国の成立及び交通手段の進歩と交易の活発化が大きな役割を果たしてきた.2019年末中国の武漢に発したCOVID-19は短期間に世界に拡散し,WHOは2020年3月11日パンデミックを宣言した.航空機による大量の人の移動が可能な現代においては,全く想定され得ない事態ではなかった.しかし,予想はされてはいても準備はされていなかった.今回のパンデミックが社会に与えた影響は甚大で,医療や交通だけではなく,経済全体や政治に深刻な打撃を与え,人々の生活に大きな負の変化をもたらした.
2020年3月の第1波において検疫では機能不全が生じた.さらに第3波以降では患者の入院困難事例が見られるようになった.原因として,①第1波では短時間に大量の検体を処理する検査体制の確立が間に合わなかったこと,②大人数の乗客を待機させる場所が空港ビルの入国サイトには存在しないこと,③検査結果陽性者や軽症患者のためのホテル等収容施設の確保が困難なこと,④検疫現場での作業のデジタル化の遅れ,⑤国内感染のピーク時では,医療逼迫により中等症II以上であっても近隣医療機関への入院が困難になったこと等が挙げられる.共通する課題はとしては,迅速な「予測」「決断」「動員」もって,短期間に十分なキャパシティ・ビルディングを行うことに尽きる.
今回のような危機に対応するためには,国や自治体と民間企業の緊密な連携が必要であり,さらに各セクターにおける常時の実践的な訓練が不可欠である.パンデミック終息後は,多くの検証と新たな挑戦が求められる.