The 95th Annual Meeting of Japanese Society for Bacteriology

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Sponsors Webinar

[SW6] 共催企業ウェビナー6

Thu. Mar 31, 2022 12:00 PM - 1:00 PM Channel 3

Co-Sponsor: JAPAN BIOSCIENCES, CO., LTD.

[SW6] The pursuing of the early-detection and early-care of Enterohemorrhagic Escherichia coli

Toshio Sato (JAPAN BIOSCIENCES, CO., LTD.)

腸管出血性大腸菌(EHEC)感染症は,無症状(健康保菌者)から致死的なものまで様々な臨床症状が知られていますが,特に問題となるのは気づかずに他人や食品等にうつしてしまう健康保菌者です.そのため食品関連従事者等は定期的に検便検査を受けなければなりません.
弊社が実施しております定期的な検便検査(EHECの遺伝子検査)の結果と医療機関からの発症者の結果を比較検討したところ病原菌が腸粘膜に付着するための因子としてインチミンの重要性が確認できました.
また,腸管出血性大腸菌が産生する病原因子・ベロ毒素VT1,VT2を遺伝子検査で行う場合,VT2の亜型VT2fの検査が困難でしたが,2021年から検査可能となりそれによる血清型等の分布変化を調べました.
検便検査でEHECが陽性となり医療機関を受診し再検査した場合,ほとんどの施設では弊社のような遺伝子検査はできないため酵素免疫法で行うと考えられます.遺伝子検査と酵素免疫法との感度の差や血清型等の相関を調べました.
以上の測定データから健康保菌者を早期に発見し医療機関での早期治療・ケアによる早期の社会復帰の重要性を述べたいと考えております.
腸管出血性大腸菌は発症した場合,死亡あるいは腎機能や脳神経系障害などの後遺症を残す可能性のある重篤な疾患です.また,三類感染症に指定されているので「集団発生を起こしうる感染症」と定義されています.弊社は健康保菌者を早期に発見し医療機関での早期治療・ケア等による早期の社会復帰に加え感染拡大防止に貢献したいと考えております.