地震ハザード評価

[CS12-01] 見過ごされてきた強力な鉛直地震動の構造物破壊への影響

*前原 博¹、櫻井 春輔²、園田 恵一郎³ (1. 地球システム総合研究所、2. 神戸大学、3. 大阪市立大学)

キーワード：地震、海震、縦波、鉛直キラーパルス、局在波、構造物破壊

海震の震度階表を引用して古くから構造物を壊す鉛直地震波動が存在していた事実は知られているが、その波形はまだ正確には観測されていない現実をまず確認する。阪神淡路大震災の被害を代表するピルツ橋の倒壊原因にもこの鉛直波動が関わっていた事実を紹介し、熊本地震や大阪府北部の地震でも同様に局地的に発生している事を紹介する。Ｍ6クラスの地震でも発生する事実を踏まえ、局地的に発生する強力な威力の地震波動は容易には観測できないので、既存および今後生じる破壊事例等を丁寧に観察し、解析することがより重要になる。