橋梁の耐震 (2)

[I-71] High-precision safety check of the entire structure based on Pushover analysis

*馬越 一也¹、奥村 徹²、吉野 廣一¹、野中 哲也³ (1. 地震工学研究開発センター、2. 九州産業大学、3. 名古屋工業大学)

Keywords:steel arch bridges, pushover analysis, safety check of the entire structure

構造全体系の幾何学的非線形性による座屈の影響が大きいと考えられる上路式アーチ橋などの構造物では，各部材の安全性が確保されても構造全体の座屈安定性の喪失で安全限界を超える場合がある．そこで2018年に制定された鋼・合成構造標準示方書耐震設計編では構造安全性の照査として部材の安全性に加え，構造全体の安全性の照査を明確化し，シェル要素を用いた橋梁全体系の詳細モデルの解析により照査する方法が提示された．本論文では，開発プログラムによって効率的に作成した詳細モデルを用いて，多方向地震動下における上路式鋼アーチ橋の構造全体の安全性照査の実施方法と，その適用性について検討を行った．