魚道

[II-13] 農業水路用可搬魚道における水生動物の遡上に適した魚道内流況の創出

*木下 兼人¹、高橋 風花²、高橋 直己²、柳川 竜一²、多川 正² (1. 香川高等専門学校　専攻科、2. 香川高等専門学校)

キーワード：魚道、農業水路、水生動物

農業水路内の急勾配区間では高速流が発生し，移動能力の低い水生動物の生息場が分断されている．土地改良法改正により環境に配慮した事業が求められており，安価で維持管理が容易な工法が必要とされている．そのような工法の一つとして，可搬式魚道が提案され，ブロックの配置間隔25cmの条件における，魚道内水理特性が明らかにされている．本研究では，実水路での遡上実験と魚道内流況測定により，魚道構造の改良について実験的に検討した．結果，提案魚道が希少タナゴ類の産卵遡上に有効であり，遡上経路上の流速低減が本魚道の課題であることが確認された．また，ブロック配置変更により魚道内流況を改善できることが明らかになった．