[II-67] 高潮位時における岸壁上の越波遡上実験とその再現計算
キーワード:岸壁、高潮、越波、遡上、浸水、ブシネスクモデル
高潮時に岸壁上のあらう波の一部は引き波時に海へと戻るため,一般的な護岸越波量と関連づけて浸水域や浸水深を推定することは容易ではない.そこで,岸壁天端高と潮位との関係毎に岸壁上の遡上高さを実験的に明らかにするとともに,段差地形上での計算の不安定化を回避できる境界処理法を導入したブシネスクモデルを用いてこれらの再現計算を実施し,その精度を検証した.汀線の変動が海側へ傾斜した岸壁上に収まるときの遡上高は既存の計算式によく従うものの,引き波時に岸壁天端が露出し越波が生じるようにつれ,計算式よりも大きな遡上高が計測されることが判明した.計算結果はこれらを比較的よく再現したが,越波時にはやや過小であった.
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