地盤防災／斜面 (3)

[III-108] Examination of ground stability by combined use of suction measurement and seepage flow analysis in high cut seismic reinforcement

*油谷 彬博¹、中村 宏¹、神原 隆則³、岡田 直人³、田中 祐二²、狭田 彰二² (1. 東日本旅客鉄道株式会社、2. JR東日本コンサルタンツ株式会社、3. 中央開発株式会社)

Keywords:seepage flow analysis, stability analysis, hydraulic conductivity

切土の耐震補強では通常，飽和条件の三軸圧縮強さによる土質乗数で設計している．高さが15ｍ以上の急勾配高土において，飽和土質乗数による安定検討で，2011年東北地方太平洋沖地震の被害が全く無いにも関わらず，200ガルで円弧すべりの安全率がFs＜1.0となり，不合理な結果となった．そこで，当箇所では急勾配の土留め壁と切土頂部が遮水条件であり，斜面内は不飽和状態であると想定し，斜面内の飽和度計測と不飽和三軸圧縮試験を実施した．本稿では，サクション計測結果と浸透流解析を併用して斜面内の飽和度分布を求め，切土背面地山の自立性を評価する検討を実施したので報告する．