[III-204] 熊本地震により滑動崩落被害を受けた造成宅地の被害要因の検討（その２）
キーワード：火山灰質粘性土、繰り返し荷重、地震応答解析、滑動崩落
平成２８ 年４ 月の熊本地震においては、がけ崩れ及び滑動崩落等に伴う数多くの宅地被害が発生し、西原村においても石積み等の宅地擁壁の崩壊、盛土造成地のすべり変形に伴う甚大な被害が発生した．（その１）では，西原村における被災した盛土造成地（火山灰質土主体）の土質特性について試験・分析を行い、地震時の繰返し荷重により宅地擁壁背面部等における黒ボク盛土材のせん断強度が低下し、擁壁部のすべり崩壊が発生することを示した．本稿では、西原村での観測記録を用いた動的解析によるケーススタディを行い、繰り返し載荷後の強度低減を考慮することで擁壁の前背面で変状が大きくなり被災状況に整合的となった．
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