木材工学／木材利用

[V-296] Summary of static axial compressive load test of wooden pile 60 years after installation

*沼田 淳紀¹、村田 拓海¹、古垣内 靖²、張 媛² (1. 飛島建設、2. 東急建設)

Keywords:wooden pile , vertical bearing capacity, long term passage

木杭は，他材料の杭と比較し，腐朽するなどの生物劣化さえ生じなければ，決して劣る材料ではない．むしろ，木材は大気中の二酸化炭素を吸収し固定しているので，木材の長期使用は炭素貯蔵効果を期待でき，地球温暖化緩和を考えると極めて有効な材料である．このように，今後，低炭素社会，脱地下資源化を考えざるを得ない現在，木杭は将来へ向けて見直さなければならない材料だといえる．
　今回，約60年経過した構造物の解体撤去にともない，この木杭について，健全性評価，押込み試験，地盤調査などを行う機会を得た．本報と別報¹⁾では，この押込み試験に関連する調査概要とその結果について述べる．