評価・試験方法 (2)

[V-577] 散水試験によるコンクリート表層品質評価における測定値の季節変動に関する検討

*西尾 壮平¹ (1. 鉄道総合技術研究所)

キーワード：コンクリート表層品質、散水試験、季節変動、物質透過抵抗性、非破壊評価、含水量

筆者らは，鉄筋コンクリート構造物におけるかぶりコンクリートの吸水抵抗性を表層品質と定義し，新設構造物の表層品質の向上を実現することを目的として，表層品質の非破壊評価に関する研究を行ってきた。本稿では，建設工事の発注や施工管理を担う実務者が使用可能な表層品質の非破壊評価手法として開発した「散水試験A法」に関して，測定値の季節変動に関する実験的検討を行った。検証実験により，温度や含水状態による影響は品質の劣るコンクリートで大きくなることが確認された。また，低温環境下で散水回数の顕著な増加が確認されたものの，常温の水を使用することで影響は軽減できることが示唆された。