リニューアル (11)

[VI-1029] 無機系安定剤の開発と凝結遅延効果及び材料分離抑制効果

*鈴木 康之¹、若菜 和之²、下田 一雄³、朝倉 俊弘⁴ (1. （株）エルジー、2. 可塑状グラウト協会、3. （有）シモダ技術研究所、4. 京都大学)

キーワード：混和剤、安定剤、ブリーディング、凝結遅延、材料分離、空洞充填

空洞充填用グラウトに添加することで、セメント水和反応の抑制（凝結遅延）による使用可能時間の確保と、材料分離抑制による圧送性能などの作業性の向上を目的として、新しく開発した無機系安定剤の性能確認試験を実施した。流動性を長時間保持しながら、一般的なオキシカルボン酸系凝結遅延剤と比べ、十分な遅延効果と高い材料分離抑制効果を持つことが確認された。このことから圧送性能の向上が期待でき、長距離圧送も対応可能になるなど、施工性が向上すると言える。また、圧送管洗浄回数の削減及び産業廃棄物の減量にもつながり、材料ロスの多くなりがちな長距離圧送において、経済性の向上が期待できる。