軌道保守 (10)

[VI-906] 軌道構造を考慮した動的軌道変位分布と静的軌道変位分布の比較

*石川 智行¹、坪川 洋友¹、三和 雅史¹、関野 敦司²、石井 浩一郎² (1. 公益財団法人鉄道総合技術研究所、2. 東日本旅客鉄道株式会社)

キーワード：動的軌道変位、静的軌道変位、軌道構造、確率密度

軌道変位の動的値と静的値では、車両の荷重の作用の有無による差が生じる。鉄道事業者では、昭和40年代前半の調査結果に基づいて、静的値に対応する動的値の範囲を算出する手法が用いられているが、この手法では軌道構造の違いは考慮されていない。そこで、まくらぎ等の軌道構造の違いにより区間を分類して、軌道構造別の動的高低変位分布と静的高低変位分布の関係の分析を行った。この結果、ほぼ全てが木まくらぎの区間では動的値と静的値の分布の形状に差異が生じていたが、ほぼ全てがPCまくらぎの区間では動的値と静的値の分布の形状は概ね一致していた。