気候変動による影響への適応(1)

[CS13-02] 八代海のブルーカーボン動態把握のための海水中CO2分圧に関する変動要因分析

〇齋藤 直輝¹、熊 柄¹、小森 博仁¹、矢野 真一郎¹、中山 恵介²、駒井 克明³、矢島 啓⁴ (1.九州大学大学院、2.神戸大学、3.北見工業大学、4.島根大学)

キーワード：ブルーカーボン、海水中CO2分圧、八代海、成層

海洋生物が固定する炭素「ブルーカーボン」は，大気中CO2の削減において重要である．海水中へのCO2吸収量推定には，海水中CO2分圧（pCO2）が用いられる．一方，pCO2は物理・生物過程の影響を受け変動する．さらに，pCO2の調査事例は少なく，沿岸浅海域の炭素吸収量の推定精度向上には，多様な条件に基づいたpCO2に関するデータの蓄積が不可欠である．本研究は，温帯域でありながら海草だけでなくサンゴも生息する八代海において，現地調査を実施した．結果として，成層期においてpCO2が低下する現象を詳細に把握した．さらに，サンゴ生息域からの流入によるpCO2の変動の可能性を確認した．