継手(2)

[I-90] 長尺皿型高力ボルトを用いた摩擦接合継手の力学的挙動に関する実験的研究

〇中本 勇¹、山口 隆司¹、澁谷 敦²、堀岡 良則³ (1.大阪市立大学、2.宮地エンジニアリング、3.阪神高速道路)

キーワード：長尺皿型高力ボルト、摩擦接合、すべり係数、せん断耐力

ボルトヘッドの突出により継手部に凹凸が生じない皿型高力ボルトは，高力ボルト継手部における塗装の耐久性向上，鋼床版のデッキプレートの高力ボルト継手部における舗装の耐久性向上等に寄与するものと期待されている．本研究は，ボルト長がボルト軸径の5倍を超える皿型高力ボルトを用いた継手のすべり挙動およびすべり後挙動について検討するため，板厚構成の異なる二種類の継手を対象に引張試験を実施した．その結果，すべり係数の板厚による差は見られず，ボルトのせん断破断はヘッド側連結板ざぐり部の塑性変形の影響でナット側のみで生じるが，最大荷重はボルトの二面せん断耐力を超えることを明らかにした．