河川・水理構造物(1)

[II-01] A study on the fluctuation of the drop at a weir impeding upstream migration of aquatic animals and the effects of a portable fishway installation—Case of the Hiwasa River, Tokushima Prefecture—

〇Yuhei Shinkawa¹, Kai Fujiwara¹, Naoki Takahashi¹, Minoru Saito², Ryoichi Yanagawa¹, Tadashi Tagawa¹ (1.National Institute of Technology, Kagawa Collage, 2.Yamaguchi University)

Keywords:Fishway, Hydrological observation, River environment

本研究では，遡上阻害が発生している堰堤の落差変動を長期的に調査し，対象地での水生動物の遡上しにくさを定量的に評価した．加えて，現場に可搬魚道を設置し，魚道を利用する水生動物種の時間帯別・時期別変化を明らかにした．水面変動の測定より，対象堰堤で落差が解消されるのは，比較的強い降雨の影響を受けるごく僅かな時間に限定されると考えられた．また，この現場に可搬魚道を設置することで，夏期および秋期において，様々な全長や生活史様式の種が利用することが明らかになった．対象堰堤のような現場では，平水時に可搬魚道を運用することで，夏期から秋期において複数の通し回遊性水生動物の生息環境を改善できると考えられる．