ダム堆砂・排砂

[II-121] ラオス国ナムニアップ1水力発電プロジェクトにおける逆調整ダムの緊急ダム通砂

〇三皷 晃¹、小坂 馨太¹、松本 好弘¹ (1.関西電力)

キーワード：ダム建設、発電所、決壊、堆砂、通砂、水質

ナムニアップ1水力発電事業の上流約90kmで建設中の別事業のアースダムが決壊し，その堤体材料と貯水が流出した．当サイトでは，TSSが125,172(mg/l)を観測する等，湛水を完了していた逆調整ダムで大量の土砂堆積が確認され，ダムの調整機能やダム下流の環境への影響が懸念された．国内での大規模排砂の経験から，各種の条件を踏まえ，通砂の実施を判断した．下流への影響の最小化，通砂効率の最大化を基本方針とし，計9日間の通砂計画を策定・実施した．その結果，一定の通砂の効果を得たとともに，濁度のピーク低減等の環境対策が奏功し，魚類への影響や下流住民からの苦情もなく無事に一連の操作を完了した。