令和2年度土木学会全国大会第75回年次学術講演会

講演情報

第II部門

降水・大気

座長:平林 由希子

[II-50] 遮断蒸発及び地表面粗度が森林の洪水低減機能に及ぼす影響

上田 尚太朗1、田村 隆雄1、武藤 裕則1 (1.徳島大学)

キーワード:流域治水、森林の洪水低減機能、タンクモデル、遮断蒸発、地表面粗度

近年,森林の洪水低減機能が注目されており,今後はグリーンインフラとしての活用が望まれている.しかし,いまだに洪水低減機能に効果的な森林施業は,よくわかっておらず,特に樹冠の降雨遮断,下層植生の育成がどれほど影響を与えるかは不明である.そこで,本研究では択伐型林業で針広混交複層林を維持している橋本林地と一般的な針葉樹林である白川谷森林試験流域でタンクモデルを用いて流出解析を行い,森林施業が洪水低減機能へどれほど影響を与えるか検証した.検証の結果,洪水低減という観点では下層植生の育成・保全によって地表面粗度を高めるより,間伐率を下げて遮断蒸発率を高めるほうが効果的だという結論に至った.

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