水圏の環境・生態系

[II-26] The Impact Assessment of River Water Temperature Variation with A River Ecosystem Model

〇Takanori Kono¹, Yoshihisa Akamatsu¹ (1.Graduate School of Science and Technology for Innovation, Yamaguchi University)

Keywords:River Ecosystem Model, Water Temperature, Impact Assessment, Takatsu River

気候変動に伴う河川水温変化によって河川生物への影響が懸念されるため，河川生態系モデルを用いて河川水温が1℃上昇，1℃低下したときの河川生物への影響を予測した．その結果，アユは水温が上昇した場合，産卵に伴う降下時期が遅くなり，ピーク時の総生物量が増加した．また，水温が低下した場合，降下時期が早くなり，総生物量が減少した．ヒゲナガカワトビケラ科は水温が上昇した場合，羽化時期が早まり羽化回数が増加，ピーク時の総生物量が減少した．また，水温が低下した場合，羽化時期が遅くなり，ピーク時の総生物量が増加した．このように水温変動に伴って，生物量の季節的な変動傾向が変化し，総生物量が変化することが予測された．