令和2年度土木学会全国大会第75回年次学術講演会

講演情報

第V部門

塩害(2)/凍害(1)

座長:子田 康弘(日本大学)

[V-557] 疲労と凍害との複合劣化を受けるRC床版の劣化進行過程に関する一考察

〇林田 宏1 (1.(国研)土木研究所 寒地土木研究所)

キーワード:床版、疲労、凍害、複合劣化、劣化進行過程

疲労と凍害との複合劣化を受ける床版では,前回の点検で問題がなかったにも関わらず,突然,陥没に至る事例が生じている.この原因を明らかにするため,実橋床版の損傷や凍害劣化させた床版の実験結果を踏まえて,複合劣化を受ける床版の劣化進行過程について考察を行った.その結果,複合劣化を受ける床版が突然,陥没に至る原因として,以下の2つが考えられた.1)耐力に影響を及ぼす「土砂化」「水平ひび割れ」「斜め引張ひび割れ」などの損傷は床版内部で進行し,陥没寸前まで兆候が下面に表れない.2)特に,斜め引張ひび割れは,劣化がある程度の深さに達した段階で急速に進展するため,耐力が極めて短期間のうちに大きく低下する.

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