混和材(2)

[V-10] フライアッシュとクリンカー細骨材の相互補完効果を期待したモルタルの諸物性の評価

〇成瀬 大樹¹、宮本 慎太郎¹、皆川 浩¹、久田 真¹、林 建佑²、細川 佳史² (1.東北大学、2.太平洋セメント)

キーワード：クリンカー細骨材、フライアッシュ、圧縮強度、アルカリシリカ反応、水和発熱挙動

クリンカー細骨材（CL細骨材）の使用は圧縮強度の向上に寄与するが，水和熱の増加や内在アルカリ量の増加といった問題を生じる．他方で，フライアッシュ（FA）は水和熱の低減やアルカリシリカ反応（ASR）の抑制に寄与するが，初期強度の低下といった問題を生じる．本研究では，CL細骨材とFAを併用することで両者のデメリットを相互に補完することを目的として，モルタルの発熱特性と初期強度発現性，ASRによる膨張について検討を行った．その結果，水和発熱量および初期強度の問題については両者の併用によって相互補完できることを明らかにした．ただし，ASRを対象とした場合は両者の併用による性能の向上は認められなかった．