令和2年度土木学会全国大会第75回年次学術講演会

講演情報

第VI部門

検査技術・診断(10)

座長:森 康雄(熊谷組)

[VI-336] 老朽化した切土のり面工の変状と岩種に着目した維持管理に関する一考察

〇野村 和良1、森岡 達也1、西田 幹嗣1、石澤 剛士1 (1.西日本旅客鉄道)

キーワード:老朽のり面工、背面地山、風化、簡易ボーリング、貫入試験

本稿では,山口エリアの経年50年以上の老朽化した切土のり面工の背面地山を対象に,鉄筋貫入試験と簡易ボーリング調査を行い,岩種毎の風化状況を比較して効果的な維持管理方法について整理した.切土のり面工の変状は,背面地山の地質が流紋岩,砂岩では剥落,花崗岩類,泥岩,泥質片岩では水平亀裂と根起しが多く認められた.鉄筋貫入試験等の結果,流紋岩等の地山では風化は進んでおらず,花崗岩類等では背面地山の風化が進行している傾向にあった.当エリアでは,切土のり面工に剥落が懸念される場合は増厚吹付工法や落石防止網,切土のり面工や地山の補強をする必要がある場合は吹付受圧板工法を計画的に施工している.

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