令和2年度土木学会全国大会第75回年次学術講演会

講演情報

第VII部門

バイオレメディエーション(2)

座長:高畑 陽(大成建設)

[VII-83] ワイン搾りかすのVOCに汚染された現場への適用に関する検証

〇平田 茉安里1、大橋 貴志1、吉中 保1 (1.株式会社NIPPO)

キーワード:VOC、揮発性有機化合物、バイオレメディエーション、水素供与体、食品副産物

本報告では,ワイン搾りかす由来の液体状薬剤がVOCに汚染された現場に適用できるかを検証した.結果,現場地下水を用いた室内でのVOC分解試験では,PCEが逐次的に分解し,約45日でVCが基準値以下に収束した.現場での野外試験では,液体状薬剤の注入井戸で全てのVOCが地下水基準値以下となった.また,5m離れた観測井戸でもVOC濃度が低減しており,TOCの増加から液体状薬剤の到達も確認した.土壌のVOC濃度は全て基準値以下となり,VOC分解微生物は液体状薬剤を注入した後に増加した.以上のことから,今回使用した液体状薬剤は,VOCに汚染された現場において地下水や土壌のVOC分解に有効であると言える.

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