九州大学病院による臨床観察研究推進事業の取り組み
九州大学病院メディカル・インフォメーションセンター(MIC)は、情報管理部門兼データサイエンス教育拠点という特性を生かして、病院情報システムとデータサイエンスのノウハウを利用した臨床観察研究推進事業を2011年度から行っている。入力支援機能を強化したWeb症例登録システム「CRIN-Q」を用いて、全国の医療施設からのセキュアなWeb入力による症例登録を促進している。認知症などの大規模コホート研究から小児希少疾患のレジストリまで多岐にわたる。
加えて、本事業では院内の電子カルテやレセプトをはじめとしたリアルワールドデータ（RWD）を用いた臨床研究や、ナショナルデータベースやMID-NET、臨床学会主導の研究プロジェクト等のデータ駆動型の臨床研究を積極的に行っている。特に近年は、MID-NET事業や臨床研究中核病院ネットワーク事業を通して、質の高い観察研究データを生成するための仕組みづくり、例えばRWDを用いた研究におけるValidation手法の開発等にも取り組んでいる。オープンイノベーションを志向して企業との共同研究も行っている。
本展示では、現在CRIN-Qで支援を行っている観察研究や、院内データを活用したデータ駆動型臨床研究の事例を紹介する。本事業の詳細はHPを参照されたい。