第23回応用力学シンポジウム

講演情報

ショートプレゼン

ショートプレゼン2

2020年5月16日(土) 14:20 〜 15:15 G会場 (G)

[P02-01] 火成岩の破断パターンにみられる揺らぎの普遍性

*秋葉 祐里1、高島 愛果1、島 弘幸1 (1. 山梨大学)

キーワード:柱状節理、火成岩、熱応力破壊、多角形パターン、ドローン空撮

火成岩によってできた角柱構造の集合体「柱状節理」の露頭には、柱断面が規則的に整列した多角形パターンが観察できる。興味深いのは、柱状節理を構成する岩石の化学組成や柱のサイズにほぼ依存せず、すべての柱状節理で同様のパターンが現れることである。本研究では、多角形パターンを特徴づける幾何学量(柱のサイズ・多角形の頂点数)に着目し、その普遍的な幾何学的性質の解釈を試みた。この目的を達成するため、フィールド調査、統計分析、多角形の歪度を評価する新たな指標の導入を行った。その結果、どの柱状節理の調査地においても、理想的な多角形パターンからの逸脱度合いは、ある共通した確率密度関数で表現できることが判明した。このことは、柱状節理における普遍則の存在を示唆している。