第23回応用力学シンポジウム

講演情報

ショートプレゼン

ショートプレゼン2

2020年5月16日(土) 14:20 〜 15:15 G会場 (G)

[P02-11] 物理モデルと統計モデルを融合した不等流のエネルギー損失の推定法の開発

*茂木 大知1、安田 浩保1、大竹 雄1 (1. 新潟大学)

キーワード:エネルギー損失、スパースモデリング

不等流の数理解析において支配的な量である空間分布を持つエネルギー損失(以下,IeN(x))は,観測が困難かつ数理モデルによる算定も困難なため,流速と水深が空間分布を持たない等流における流速公式から導いたエネルギー損失(以下,IeU)の代用が一般的である.しかし,模型実験における高密度な測定によるIeUとIeN(x)の比較を通して,最大20%以上の値の乖離が確認されたため,現象の再現度に問題を擁することがわかってきた.そこで,本研究はIeN(x)の把握に向けて,従来のモデル駆動による順解析とデータ駆動の逆解析を組み合わせた新たな水理の解法を提案する.本論文では,その基礎的研究として,一次元不等流の底面粗度係数をIeN(x)の損失係数の空間分布を模して設定し,それを実河川における観測を模した疎らな入力情報から逆解析によって推定した.