第23回応用力学シンポジウム

講演情報

ショートプレゼン

ショートプレゼン2

2020年5月16日(土) 14:20 〜 15:15 G会場 (G)

[P02-12] レベルセット法とVOF法の特徴比較

*石川 秀平1、横嶋 哲1、久末 信幸2、早瀬川 拓馬1 (1. 静岡大学、2. 関西電力)

キーワード:レベルセット法、VOF法、ACLS法、CICSAM法

レベルセット法とVOF法は気液混相流の数値解析法として最も有名である。しかし両者を同⼀問題に適用し、客観的立場から比較した例はほとんど存在しない。本研究ではレベルセット法系統のACLS法とVOF法系統のCICSAM法を同一のベンチマーク問題に適用し、両者の特徴理解を試みた。検証の結果、同一条件下ではACLS法が高い計算精度を示した。CICSAM法はCFL数の制約が厳しいものの、低CFL数条件下ではACLS法に匹敵する結果を得た。また、VOF法は界面法線や曲率の算出精度に難があり、表面張力が重要な問題では界面曲率の評価により精緻な方法が必要となることが本研究でも確認された。CICSAM法は実装が容易であるのに対して、ACLS法は実装に手間がかかる上に、VOF法では不要な再初期化という操作が定期的に必要となる。界面捕獲法の選択においてはこれらを総合的に考慮することが必要となる。