[P02-14] 流砂関数を用いた不等流におけるエネルギー勾配の推定
キーワード:エネルギー勾配、掃流砂
流砂関数の支配変数に用いられるエネルギー勾配の算定には,Manning式などの等流の流速公式が頻用される.ただし,等流のエネルギー勾配は河床材料により決定される粗度係数を定数として算定される.一方で,実河川では任意の地点の水深や流速が常に一定であることはなく,不等流性が卓越していることがほとんどであるため,等流のエネルギー勾配がそのまま適用できるとは考えにくい.しかし,現在のところ不等流における等流のエネルギー勾配の適用性は分かっていない.本研究では,不等流が容易に形成される交互砂州を発生させる模型実験を行い,水深と掃流砂量を計測した.次に,模型実験で得られた実測値を流砂関数に与えることで不等流のエネルギー勾配を算定し,等流のエネルギー勾配と比較した.流砂関数から得た不等流におけるエネルギー勾配と,粗度係数を定数とする等流のエネルギー勾配との差異は50%以上に達することが分かった.