[S02B-06] 分岐断層の破壊進展方向に関するXFEMシミュレーション
キーワード:拡張有限要素法、分岐、重ね合わせ
入力地震動は構造物の動的応答解析を行う上で必要であり,近年は耐震設計においても導入が進められている.入力地震動の設定にあたっては想定する地震の断層破壊プロセスを何らかの方法で仮定する必要があるが,分岐断層の破壊方向については分岐構造に向かって破壊が進展するという中田ら(1998)により提案された方法が参照されてきた.しかし、平成28年熊本地震ではこれとは逆の分岐側からの破壊が確認された。そこで分岐断層のメカニズムを明らかにするため日奈久断層と布田川断層をモデル化し、さらに強度にばらつきを持たせ,初期応力場を吉田ら(2016)の研究に基づいて設定し数値解析を行った.また解析を容易にするため要素に独立なエンリッチノードを導入し,不連続面の分岐や屈曲を先端要素の重ね合わせで示すことでより簡単で一般的な表現方法を提案した.