第23回応用力学シンポジウム

講演情報

一般セッション

一般セッション(第二部門:計算力学)

計算力学C

2020年5月16日(土) 12:35 〜 14:10 B会場 (B)

座長:古川 陽(北海道大学)

[S02C-06] 閉口き裂による散乱問題に対する調和バランス-境界要素法へのH行列法の適用

*丸山 泰蔵1 (1. 愛媛大学)

キーワード:境界要素法、H行列、非破壊検査、弾性波

構造物の初期損傷である閉口き裂は精度良く検出,計測できることが望ましく,そのための検査手法として非線形超音波法が提案されている.非線形超音波法では,大振幅の入射波によってき裂面の接触を伴う非線形振動を誘発し,発生する高調波・分調波を受信・解析する.この手法の高度化のためには,非線形散乱現象よく理解する必要があり,その理解ための数値解析手法として著者らは調和バランス-境界要素法を提案してきた.しかしながら,調和バランス-境界要素法では,複数の周波数に対する境界積分方程式を非線形境界条件によって連立して解く必要があり,計算コストが大きい.また,逆行列を求める必要がある行列の性質が悪いため,直接法を用いることが望ましい.そこで本研究では直接法であるLU分解を用いることが可能なH行列法を調和バランス-境界要素法に適用し計算効率の向上を図る.