第23回応用力学シンポジウム

講演情報

一般セッション

一般セッション(第三部門:材料・複雑現象の力学)

材料・複雑現象の力学A

2020年5月16日(土) 09:00 〜 10:30 C会場 (C)

座長:肥後 陽介(京都大学)

[S03A-06] 浮き型格子状地盤改良による既設小規模構造物の液状化時傾斜被害の抑制効果

*中谷 一貴1、森河 由紀弘1、中井 健太郎2、前田 健一1、野田 利弘2 (1. 名古屋工業大学、2. 名古屋大学)

キーワード:液状化対策、格子状改良、地盤改良

近年,大規模な地震が頻繁に発生しており,世界中の多くの戸建住宅で深刻な被害が発生している.これまで,本研究では一般的な地盤改良体を想定した不透水性の浮き型格子状地盤改良によって,構造物の沈下被害を低減する方法を提案している. しかし,構造物に傾斜被害が発生した場合には構造物自体にも重大な損傷が発生するため,沈下被害よりも深刻なものになる.そこで,本稿では偏心した模型構造物を用いて,小規模な浮き型格子状地盤改良が沈下及び傾斜被害の抑制効果に与える影響について検討を行った.実験による検討の結果,側方流動を抑制することを目的とした浮き型格子状地盤改良のみでは傾斜被害を抑制するのは難しく,構造物の傾斜被害を抑制するためには液状化の発生そのものを抑制するなどの方法が有効であると考えられる.