第23回応用力学シンポジウム

講演情報

一般セッション

一般セッション(第四部門:流体力学)

流体力学B

2020年5月16日(土) 15:25 〜 17:00 D会場 (D)

座長:音田 慎一郎(京都大学)

[S04B-03] 水深波長比を用いた河床波の統一的区分とその支配水理量

*小関 博司1、安田 浩保1 (1. 新潟大学)

キーワード:微小振幅波理論、河床波、水深波長比、浅水流

これまでの河床波の分類はその幾何学形状に着目して砂州・砂堆・砂漣の三種類に大別され,三種類の河床波の支配物理量は個別に検討されてきた.また,河床波の波長・川幅スケールの平面的な水深や流速の実測が困難であることも重なり,河床波の発生や発達に寄与する流れの様相や,河床波の幾何学的形状と水理量との統一的な対応関係は詳しく分かっていない.このため,河床波の数理解析にあたっては合理的な選定理由が不明のまま浅水流の仮定がしばしば用いられる.本研究では,微小振幅波理論を用いた流体力学的な観点から,河床波の水深波長比および水深川幅比に着目して河床波の統一的区分を行った.また,鉛直方向の流速分布を無視できる流れを「浅水流」,それを無視できない流れを「非浅水流」と定義した上で,河床波上の流れの鉛直方向の流速分布の規模(浅水流or非浅水流)を推定できることを示唆した.