応用数理問題―計算機科学から社会科学までB

[S05B-01] 都市の地震動シミュレーションのための地盤モデルの堅牢な構築手法と適用

*本山 紘希¹、飯山 かほり²、金田 義行¹、白木 渡¹、藤澤 一仁¹、堀 宗朗³ (1. 香川大学、2. 東京工業大学、3. 海洋研究開発機構)

キーワード：都市の地震動、地盤モデル、モデル化の堅牢性

想定された地震に対し，都市全域の地震動と建物の地震応答を数値シミュレーションにより評価する手法が開発されている．その一つに本研究で使用する統合地震シミュレータがあり，高性能計算を利用して一度に数10万棟の建物被害の評価を可能としている．本研究は，統合地震シミュレータで計算するための1次元の地盤モデルを開発するものである．提案手法は，層数や層序が整合しないボーリングデータに対しても地盤モデルを構築できる堅牢性を有することが利点である．地盤モデル構築方法を説明し，手法の適用例を示す．高松市において提案手法の地盤モデルを構築し，南海トラフ地震に対する地震動を計算した．建物モデルも構築し，得られた地震動を用いて建物の地震応答も計算した．全対象地点の地盤モデルを構築できること，また現実的な結果が得られることを確認した．