[S05B-04] Study on Influence of Prior Recognition of Flooding State on Evacuation Behavior
Keywords:Evacuation Simulation, Storm Surge, Multi-Agent System
近年,台風や豪雨などにより,日本各地は多大な浸水被害を受けている.そこで,本研究では,浸水状況を反映させた避難行動シミュレーションを実施することで,水災害時における適切な避難行動について検討を行った.それに加え,避難者が浸水状況を事前に認知した場合の避難行動シミュレーションを実施した.その結果,エージェントが浸水箇所を事前に認知することで,浸水に巻き込まれることなく短時間で避難を終えることが可能となり,避難完了率は浸水箇所を事前に把握していない場合と比較すると大幅に上昇した.しかし,避難場所の少ないエリアにおいては,事前に浸水域を認知していた場合であっても,避難完了までに長時間を要する結果となったため,そのようなエリアや浸水する可能性のある避難場所への対策を議論する必要があるといえる.