第26回応用力学シンポジウム

講演情報

一般セッション

一般セッション(第二部門:計算力学)

第2部門②

2023年5月27日(土) 10:10 〜 11:40 B会場 (6号館 4階 6418室)

座長:西藤 潤(京都大学)

10:10 〜 10:25

[12007-12-01] 勾配損傷モデルと有限被覆法を組み合わせた動的破壊シミュレーション手法の開発 (シンポジウム講演概要)

*平山 大悟1、韓 霽珂1、森口 周二1、寺田 賢二郎1 (1. 東北大学)

キーワード:連続体損傷モデル、有限被覆法、動的破壊問題

連続体損傷モデルは任意き裂現象の発生・進展・分岐を材料の剛性低下として表現する手法である.有限要素法に実装することで試験片レベルのき裂進展の近似的表現として有用である一方で,離散的なき裂面を生成しないため,部材にき裂が貫通した後の運動を追跡することができない.このため,損傷領域から不連続き裂面への遷移が可能な,勾配損傷モデルと有限被覆法(FCM)を組み合わせた手法の開発が求められている.本研究では,この不連続き裂面を有する勾配損傷モデルを動的破壊問題へと拡張し,物体が不連続き裂生成後に分離・独立して運動する挙動のシミュレーションを行う.具体的には,エネルギーのつり合い式から変位場と損傷場の支配方程式を導出し,空間・時間離散化を行うことでFCMに実装する.幾つかの数値解析例を通して,提案手法によればき裂の発生から材料の分離後の運動までを一貫してシミュレートすることが可能であることを例証する.