第26回応用力学シンポジウム

講演情報

一般セッション

一般セッション(第二部門:計算力学)

第2部門②

2023年5月27日(土) 10:10 〜 11:40 B会場 (6号館 4階 6418室)

座長:西藤 潤(京都大学)

10:40 〜 10:55

[12007-12-03] 斜面崩壊被害の数値予測に向けた陰的SPHによる非ニュートン流体解析の効率化(シンポジウム講演概要)

*岡野 翔大1、森川 ダニエル2、大﨑 春輝1、浅井 光輝1 (1. 九州大学、2. 海洋研究開発機構)

キーワード:µ(I)レオロジー、非ニュートン流体、完全陰解法型ISPH法

本研究では,斜面崩壊の発生規模の予測のみならず被害規模の想定まで可能な数値解析技術を構築することを目指し,その基礎検討として崩壊後の地盤流動現象のモデル化を試みた.土粒子を直接モデル化し地盤全体の解析を行うと計算コストが膨大になることから,地盤を等価な流動特性(レオロジー)を持つ連続体としてモデル化し,粒状体の流動に適したμ(I)レオロジーモデルを採用した.SPHで陽的な時間積分を行うと,安定して解析を行うためには高粘性状態での時間増分を非常に小さく設定しなければならないため,完全陰解法型 ISPH法を導入した.これにより,時間増分の条件が大幅に緩和され,高粘性状態の非ニュートン流体でも現実的な計算コストで安定した解析を行うことができた.最後に,砂の流動の実験結果と数値解析結果の比較検証を通して,地盤を非ニュートン流体としてモデル化する際の本手法の有用性を確認した.