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[14005-09-05] 矩形容器からの溢流を伴う地震時スロッシング実験の再現計算と溢水量に関する簡易評価法の適用性検証(シンポジウム講演概要)
キーワード:地震時スロッシング、溢水量、数値流体力学
液体貯槽が長周期地震動を受けると内容液が揺動(スロッシング)し,貯槽上部から溢水が生じる恐れがあり,溢水評価法を構築しておくことは,周辺施設の安全機能の評価を行う上で重要なことである.本研究は,著者が提案する地震時スロッシング時の溢水量を簡易に評価する手法の適用性を数値流体計算に基づき検証することを目的とするものである.このため,まず数値流体計算コードOpenFOAMを用いて,溢水量評価を目的とした既往実験結果の再現計算を行い,CFDモデルのキャリブレーションを実施した.その上で現行の耐震設計基準との整合性を勘案し,速度ポテンシャル理論に基づく最大波高をパラメータとした溢水量算定フローを構築し、複数の観測地震動を用いてCFDモデルとの比較を通じて提案法の適用性を評価した.比較検討の結果,本提案法による溢水量は,一様にCFD計算によるものより大きめの傾向にあることが分かった。