第26回応用力学シンポジウム

講演情報

共通セッション

企画セッション(応用力学の実務への展開)

企画セッション(応用力学の実務への展開)②

2023年5月28日(日) 12:40 〜 13:40 A会場 (6号館 4階 6410室)

座長:森口 周二(東北大学)

12:40 〜 12:55

[21012-15-01] 土砂崩壊による送電鉄塔部材傾斜変化の閾値に関する解析的検討(シンポジウム講演概要)

*栗原 幸也1、相澤 敦武2、中村 直樹2、佐伯 昌之3 (1. 東電設計株式会社、2. 東京電力パワーグリッド株式会社、3. 東京理科大学)

キーワード:送電用鉄塔、基礎変位

自然災害により,送電鉄塔付近で土砂崩れが発生し,これにより鉄塔基礎が変位することで,倒壊や部材損傷に至る事例がいくつか確認されている.自然災害が発生した直後に鉄塔の健全性を確認することが理想だが,現地までの巡視路が崩壊するなどの安全面のリスクがある.さらに,安全な場合でも現地への移動を要することによる情報把握の遅れが発生する.
本研究の目的は,これらの問題を取り除くため,鉄塔基礎の変位を迅速に把握し,鉄塔損壊およびそれに伴う周辺設備の損傷や人的被害のリスクを定量的に評価するシステムを開発することである.具体的には,鉄塔に取り付けた傾斜計を用いて基礎変位を推定し,一律に設けた閾値に対して異常を検知するものである.そこで本論文では妥当性が確認された解析モデルの技術を用いて,実際に運用している送電鉄塔20基の解析モデルを作成し,部材損傷の発生を未然に防ぐための閾値を算定した.