企画セッション（数値解析の検証と妥当性確認（V&V)、不確かさ評価）②

[22013-19-04] 地下構造物施工時逆解析における材料モデル設定に関する検証（シンポジウム講演概要）

*鎌田 浩基¹、青野 泰久¹、櫻井 英行¹ (1. 清水建設 技術研究所)

キーワード：掘削解析、逆解析、検証

山岳トンネルなどの地下構造物の施工時解析において，岩盤物性を設定するための方法として，逆解析によるものがある．逆解析に用いる解析モデルにおいて，対象とする岩盤を適切に表現する材料モデルを設定することが必要であるが，実際の岩盤挙動を適切に表現しえない材料モデルを設定し，逆解析によるパラメータ同定や，同定したパラメータを用いた順解析を行い，地山の挙動や応力状態の予測を行ってしまう可能性は小さいとは言えない．そこで，本研究では，いくつかの材料モデルを設定した解析モデルを用いて逆解析を実施することで，パラメータ推定の同定精度を確認した．また，推定したパラメータを用い，いくつかの条件の下で順解析を行った際の，予測精度を定量化した．それらの結果より，正解と同じ材料モデルを用いた場合には，逆解析において変位誤差が比較的小さく，異なる条件での順解析においても変位誤差変化が小さいロバストな結果となった．