第26回応用力学シンポジウム

講演情報

一般セッション

一般セッション(第二部門:計算力学)

第2部門⑤

2023年5月28日(日) 14:35 〜 16:05 B会場 (6号館 4階 6418室)

座長:西口 浩二(名古屋大学)

15:05 〜 15:20

[22020-25-03] QSIスキームとMultigrid前処理圧力解法を用いた3次元非圧縮性流体のスレッド並列計算(シンポジウム講演概要)

*本西 亮太1、牛島 省1 (1. 京都大学)

キーワード:非圧縮性流体計算、前処理法、圧力ポアソン方程式、Bi-CGSTAB法、SOR法、マルチグリッド法、QSIスキーム、TVDスキーム、スレッド並列計算、3次元キャビティ流れ

非圧縮性流体の基礎方程式に現れる移流項を精度良く計算することは,妥当な数値解析結果を得る上で非常に重要となる.QSIスキームで移流項を計算すると5次精度のTVDよりも精度の高い値を得ることができるが,数値振動を防止するために反復計算によるフラックス制御を行うため,計算には時間を要する.
本論文では,3次元キャビティ流れの数値解析に高精度であるが計算負荷が高いQSIスキームを用いると同時に,離散化された圧力ポアソン方程式を解くBi-CGSTAB法へSOR法,Multigrid法による前処理を適用してスレッド並列計算を行った.
その結果,特にMultigrid法を前処理に用いた場合,圧力計算において計算時間が短縮されることが確認された.QSIスキームによって移流項の計算に時間を要したとしても,前処理付き解法を用いて圧力ポアソン方程式を高速に解くことで,全体の計算時間を抑えられることが示された.