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[22020-25-05] 座標変換を有する底面境界適合型粒子法のSPH(2)による高精度化(シンポジウム講演概要)
キーワード:粒子法、SPH法、2階微分モデル、座標変換
連続体解析に用いられるSPH,MPSなどの粒子法では,大変形を伴う自由表面問題や流体の分裂・結合現象を容易に表現できるという利点がある.一方で,粒子法では一般的に着目粒子から近傍粒子までの距離に応じた固定したカーネル関数(重み関数の一種)を使った内挿近似を行うため,規則的な粒子配置のときのみ精度が保証され,粒子配置が乱れた場合に計算精度が悪化することが知られている.この課題に対し本研究グループではTaylor展開の2次の項までを満足する2階微分モデル(SPH(2))を提案し,キャビティ流れやカルマン渦の再現解析などを通して,既往のSPHモデルに比べて収束性と安定性に優れていることを確認してきた.本研究では,2階の混合微分が必要となる壁面境界適合用の座標変換をSPH(2)で実行し,微分モデルとしての優位性を示すとともに,複雑な壁面境界を持つ問題の効率的な解析手法を提案する.