第３部門③

[23001-06-04] 三次元極限平衡理論に基づく広域斜面安定解析（シンポジウム講演概要）

*須郷 大地¹、藤田 真粹¹、外里 健太¹、野村 怜佳¹、森口 周二¹、寺田 賢二郎¹ (1. 東北大学)

キーワード：斜面安定解析、広域、極限平衡法

Fellenius法や簡易Bishop法などの極限平衡法に基づく二次元条件の斜面安定解析手法については，実務レベルでも広く用いられている．しかし，三次元条件の広域における複数斜面を対象にした斜面安定解析については，極限平衡法の適用性について十分な知見が得られているとは言い難い．本研究では，三次元極限平衡法を単純斜面での検証を実施した後，実地形を対象とした広域の斜面安定解析を実施した．その結果，安全率の値については差が生じたものの，ROC曲線を用いた実災害との比較では大きな差が生じないことが確認された．すなわち，手法の違いを安全率の閾値の変化として簡易的に表現できる可能性を確認した．ただし，本研究で用いた土質定数や地下水分布は実際の条件を完全には再現したものではないため，より現実に即した条件でのさらなる検証が必要である．.