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[23001-06-06] 個別要素法を用いた土石流の大粒子集積度に関する検討(シンポジウム講演概要)
キーワード:土石流、個別要素法、大粒子集積、流速分布、渓床面の凹凸
近年,土石流災害の増加に伴い,大粒子集積を利用したフェンス状捕捉構造物による対策が進められている.これは土石流先頭部にある大粒径粒子がまず捕捉されることで後続の細粒径粒子を含む土石流も捕捉されることが期待される.この対策構造物が減災効果を十分に発揮するには大粒子集積の特徴の把握が必要となる.この大粒子集積については、渓床面の凹凸の影響が大きく,実験や解析から様々な議論がなされている.一方、解析的な検討において,土石流内の流速分布に関する検討が少ない。大粒子と小粒子の分級挙動とも関連することから考えると、流速分布が大粒子集積に与える影響の把握が必要となる.そこで,本論文では,個別要素法を用いて多種多様な渓床面の凹凸と水の流速分布で解析することにより,大粒子の集積度に及ぼす影響を検討した.それにより,渓床面の凹凸と水の流速分布は土石流全長や前方での大粒子集積に影響を与えることを確認した.