第26回応用力学シンポジウム

講演情報

一般セッション

一般セッション(第五部門:応用数理問題―計算機科学から社会科学まで)

第5部門①

2023年5月28日(日) 08:30 〜 10:00 D会場 (6号館 3階 6309室)

座長:本田 利器(東京大学)

09:45 〜 10:00

[24001-06-06] GPUにおけるデータ駆動型手法を用いた粘弾性地殻変動解析手法の開発(シンポジウム講演概要)

*村上 颯太1、藤田 航平1、市村 強1、堀 高峰2、堀 宗朗2、Maddegedara Lalith1、上田 修功3 (1. 東京大学、2. 海洋研究開発機構、3. 理化学研究所)

キーワード:データ駆動型手法、有限要素法、GPU

本研究では,CPU向けに開発されたデータ駆動型手法を活用したマルチグリッドソルバーをベースとして,GPUにおいて粘弾性地殻変動解析を高速に実施する手法を開発した.データ駆動型手法においては,過去の時間ステップの時系列データから次のステップの解を予測し,その予測結果を初期解として用いることで,マルチグリッドソルバーの反復回数を減らし,計算コストの削減が可能である.本研究においては,データ駆動型手法で使用する時系列データを乱数行列との積で変換することでGPUメモリの使用量を削減し,複数ケースを同時計算することで高速化するなど,GPUに適したアルゴリズムの導入を行った.結果として,効率的なアルゴリズムとして広く用いられているマルチグリッドソルバーを提案手法と同じ条件でGPU上で計算した場合と比較して,提案手法は8.6倍の性能向上を達成した.