第34回日本がん看護学会学術集会

セッション情報

シンポジウム

シンポジウム3
がん看護に携わる看護職のキャリアデザイン

2020年2月23日(日) 09:00 〜 11:00 第3会場 (東京国際フォーラム ホールB5)

座長:中村 綾子(昭和大学病院、昭和大学 保健医療学部),福宮 智子(昭和大学病院、昭和大学 保健医療学部)

 人生100年時代と言われます。少子高齢化が急速に進む中、保健医療職へのニーズはますます高まっており、がん看護に携わる看護職も例外ではありません。同時に、社会の変化に合わせ、あるいはその流れを先読みし、働き方や役割のあり方も多様化させていく必要があります。垂直方向への専門性の追求とともに、水平方向へますます広がりをみせていくことでしょう。また、個人のライフデザインも、人生100年時代に合わせて変化しており、「教育・仕事・老後」という3つのステージを段階的に踏む単線型から、複線型へとシフトしてきています。働きながら学んだり、定年後にもう一度働いたりということが珍しいことではなくなりました。「夢を描き、挑戦していく機会は何度でもある!」そのような前向きな時代ともいえます。そして、看護師、更には認定看護師や専門看護師の資格をまさに翼として、私達は多様なキャリアデザインを描くこともできるのです。
 このシンポジウムでは、「がん看護に魅せられ、いきいき働いている」と言う点では共通していますが、歩むキャリアも働く場所も異なる5名のシンポジストにご自身の歩みを語っていただきます。病院でがん専門看護師として働く林氏、企業に所属し緩和ケア認定看護師として在宅ホスピスを支える千田氏、大学において看護教育と研究に携わる角甲氏、がん看護専門看護師を持つ看護部長の平松氏、病院を定年退職後、週4日の仕事とボランティア活動を両立させる大和田氏。仕事への情熱の源泉やがん看護の魅力に触れながら、転職、昇進、2枚目の名刺の所持など、キャリアの転機における選択、仕事と私生活の調和、今の課題などについて、興味深いキャリアをご紹介いただきます。
 5名のシンポジストは、それぞれ異なる道を進んでおり、5名のシンポジストの中に、あなたのロールモデルを見つけることができることと思います。様々なキャリアに触れることで、これから歩むべき道を見つけられずに足踏み状態の方が、そしてがん看護に携わる看護師の方々が、次の一歩を踏み出す機会にできたらと願っています。キャリアデザインを考えながら、仕事への向き合い方、社会の中で担うべき役割、更には働くことの意味について考えていきましょう。