日本心臓血管麻酔学会第27回学術大会

セッション情報

シンポジウム

【シンポジウム 6】
TEEの記録を考える

2022年9月18日(日) 16:00 〜 18:00 第5会場 (4階 研修室3・4・5)

座長:小出 康弘 (東京西徳洲会病院 麻酔科), 讃岐 美智義 (呉医療センター・中国がんセンター 麻酔科)

【座長のことば】日本心臓血管麻酔学会は、経食道心エコーの発展と普及とともに歩んできた。

創立当初からTEE記録用紙のテンプレートを公開してきた。未だにその記録用紙を使用している施設もあるが、新たなガイドラインが発表されるにつれて、時代遅れとなっている。欧米においては診療報酬の請求に記録が必須であることから、デジタル化された記録方式が普及している。

手術中のTEE所見は手術後の予後に影響を与え、経過観察をする上でも重要な情報である。きちっとしたTEE記録を作成することで、情報共有がより効率的により確実に図ることができるはずである。

一方で、検査した動画は適切に保存され、共有できることが望ましい。

超音波診断能力は操作する者に依存するといわれる。よい操作と画像取得は後で見ても、なにを目的に画像を撮っているかがわかるものである。一方、悪い操作は、画像が安定せず、なにを意図しているかがわからないし、場合によっては誤診を招く。

TEE記録の手順や方法についての確固とした決まりはない。定時か緊急手術か、どのような疾患や手術法によっても違いがある。そのような状況下であっても基本的な方針や注意点は存在する。「TEEの記録をとる」という観点からスポットを当て、TEE検査について再考するシンポジウムとしたい。